動画で、人はもっと「キレイ」に「健康」になる 拡大する動画サービス市場

近年、動画市場が著しく成長している。動画市場全体の規模は、スマートフォンを中心に、2020年には2,000億円以上に達し、2016年と比べ2.7倍以上と予測されている。背景には、Facebook、Instagram、TwitterといったSNSの主要プラットフォームで動画コンテンツの提供が整備されたことが要因のひとつにあげられる。

こうしたなかで、美や健康を発信するメディアの資金調達例が増加している。例えば、動画メディア「MINE」を運営する「3Minute(スリーミニッツ)」は2015年12月に約3億円の調達をした。同社はやそのスマートフォンアプリ版「MINE TV」などのサービスで女性のライフスタイルに特化した動画メディアとして拡大中である。

また、動画メディアだけでなく、健康を意識したウェアラブル端末市場が拡大している。調査会社Strategy Analyticsによると、FitbitやApple Watchをはじめとするウェアラブル端末の出荷本数は世界全体で2,200万本に達し、2016年第1四半期の1,820万本から21%も増加している。ウェアラブル関連の展示会でも、ヘルス&ビューティーの専用ブースまで用意されるようになった。

動画コンテンツと美容・健康に焦点を当てたメディアはどのような特徴があるだろうか。
美と健康に関する動画サービスでは、(1)アプリ、(2)複数のSNS媒体を使用した分散型メディアにおおきく分けられる。

(1)アプリに関しては、エクササイズ動画やトレーニング動画、ヨガ動画に特化したものが多い。中には専門家が監修したアプリも存在する。
(2)分散型メディアのなかには、Webサイトを中心としたメディアやInstagramなどのSNSを中心としたものもあれば、ダイエットやレシピ、メイクやファッションまで様々なジャンルを網羅するメディアまで存在する。

C Channelはジャンル数・普及ともに他メディアを寄せ付けない存在。
ジャンルではヘアやネイル等の美容系からファッションや料理、DIYなど幅広く、Instagramの公式アカウント(@cchannel_girls)のフォロワーは29万人以上と圧倒的な存在感である。また、ウェブサイト(https://www.cchan.tv/)をはじめ、Facebook、Twitter、YouTubeチャンネルといった各メディアでも高い認知度を誇っている。
美容全般メディアの代表格で、先ほど紹介したMINEやmimiTV(Candle)がそれぞ10万フォロワー(Instagram)程であることからも、C Channelの認知度が圧倒的だとわかる。

ダイエットに特化した動画メディアはほぼ横一線
SworkitMY BODYMAKELilyLifmoSpolayなどはダイエットのエクササイズ動画やヨガやストレッチ動画を主に配信している。しかし、Spolayを除いて各メディアのInstagramのフォロワー数は1.5万人前後と差がなく、動画内容も特筆すべき差はないようにみえる。ダイエット特化という面で、一歩先を行くのはFiNCである。FiNCはパーソナルトレーニングを実店舗で行っており、開発したアプリとSNSによって動画を配信している。リアルな指導と動画配信サービスで近年注目を集めている。

レシピ動画メディアはかなり普及している
レシピ動画メディアの代表格は、Tastemada JapanTasty JapanDelish Kitchenなどがあげられる。代表的なレシピ動画メディアでは、サイト内でダイエットレシピを検索することができるが、メディア自体がダイエットや健康に特化したものは糖質制限レシピが特徴のロカロ・ラボ、そして管理栄養士監修の500キロカロリー以下のレシピを紹介するYUMMY &Dの2つのようだ。

以上のように、動画メディア市場が成長し、人々の美容や健康志向が高まってきたなかで、代表的な美容・健康動画メディアの特徴が見えてきた。ダイエットに注目すれば、レシピ動画メディアはより細分化する必要がある。ダイエットに特化したレシピ動画は現状2メディアしかなく、どちらも糖質制限のレシピである。糖質制限ダイエットの限界も議論されている上に、ダイエットの食事法はさまざまである。ダイエットのレシピ動画メディアといっても、様々なダイエット法のレシピを共有するメディアが現れるかもしれない。そして、エクササイズ動画のメディアではコンテンツはもちろん、FiNCのように何らかの差別化要因が必要だと考えられる。今後の展望として、動画市場のなかでも、美容・健康分野に特化した動画メディアはますます増加する傾向にあるだろう。なぜなら、ウェアラブル端末によって健康管理がより楽に身近になり、美容・健康に対する人々の関心が増えるからである。こうしたウェアラブル端末市場の続伸と動画メディア市場の成長によるシナジーが今後どう表れるのか非常に楽しみな分野である。

最後に、弊社でまとめた「美容・健康動画リンク」公開しておりますので合わせてご覧ください。